かにblog

生理が重いADHD20代の生活

わたしと精神障害者保健福祉手帳と自立支援医療費制度(精神通院)と

この記事の概要と目的

少し前に精神障害者保健福祉手帳自立支援医療制度を申請した。その流れ(準備と実際の申請手続き)を備忘のためにも記録しておく。

 

何故この二つの制度を申請したか

私は精神科に通院している。ADHDの診断を受け、定期的に医師と面談しコンサータを処方されている。その病院は自宅から電車で約一時間、田舎のため私鉄で運賃は約1500円、往復で約3000円する。医師との面談で約1200円、薬(コンサータとその他薬)で約3000円だ。合計で、病院に行くたびに約7200円かかる。これがなかなか辛い。金がない。そのため手帳と自立支援医療費制度の申請を考えた。ADHDと診断を受けてからすぐ申請を考えたが年金や就職の際に色々と面倒そうだなと思い決断を先延ばしにしていた。しかし年金や就職のことよりも今まさに金に困っているので申請することにした。

 

この二つの制度をどこで知ったか、どれほど知っていたか

手帳については診断を受ける以前から知っていた。映画館や美術館、博物館に行くのが趣味なので料金表で障害者手帳の提示で割引の文言をよく見かけたためである。しかし身体障害のある人が持つ物だと思い込んでいた。知人に通院を明かした時に精神障害でも手帳があると知った。映画館などのサイトで障害者割引の細かい説明を読むと精神障害者保健福祉手帳も対象に含まれているのだが、読んだことなかった。自分が持つ想像すらしたことがなかった。調べると、映画館等での割引の他に等級にもよるが税の控除などが受けられるようだ。インターネットで調べたり通っている病院でもらった手帳に関する冊子を読んだ。

 

自立支援医療費制度についてはTwitterで知った。精神科通院を始めてから、精神疾患をオープンにしているアカウントをいくつかフォローしたところリツイート精神疾患ライフハックや行政で受けられる支援についての情報が流れてくるようになった。制度の存在は診断を受ける前にツイートで知った。もしかしたら自分も利用するかもと思い手帳に書いておいた。それから通院をはじめ、病院で制度についての冊子をもらった。そこで制度の概要と申請方法を知った。制度の内容は、医療費負担が三割負担から一割負担になるというものだ。申請前に知っていたのはこの程度だ。

 

申請のためにしたこと、かかった時間

申請を決めてからしたことは、申請に必要な物を調べ揃えることだった。病院で手帳と医療費制度それぞれについての冊子を貰ったが、詳しいことは実際に申請する自治体のサイトを見たり、問合せる必要がある。精神が参っている時はなかなか難しいかもしれないなーと思いながら調べた。私はADHDと診断を受けてから自分の不安定な状態に名前がついて生活しやすくなったうえに病院と映画が安くなるからガンバロという気持ちで動いていた。以下に手帳、医療費制度それぞれ申請のために準備したものをまとめる。羅列したものは全て申請時に市役所に持って行った。

 

精神障害者保健福祉手帳の申請に必要な物

私は病院から貰った手帳に関する手帳で申請時に必要な物を紙に書き出し、住んでいる市(住所がある)の市役所のサイトで手帳申請に必要な物を確認し、前述した紙と照合した。手帳の申請には「診断書による申請」と「障害年金証書による申請」があったが、私の場合は「診断書による申請」である。以下に申請に必要な物を並べるがこれらは「診断書による申請」で必要な物だ。病院で貰った冊子と市役所のサイトで内容に相違があったものに関しては文字の色を赤くした。

  • 申請書(市役所に行けばある。行って書く。)
  • 証明写真(タテ4cm×ヨコ3cm)冊子では必須のように書いてあったが市役所サイトでは「任意」で「一年以内に撮影したもの」と指定されていた。私はこのサイズの写真は就活で使った物が一枚だけ残っていたが撮影から一年以上経過していたし写真と現在と髪の長さや顔つきが違っていたので使用しなかった。申請時にその写真を念のため持って行ったが結局要らなかった。写真なしの手帳となる。
  • 印鑑
  • 医師による診断書(絶対要る。作成から三ヶ月以内の物で、初診日から六ヶ月以上経過している必要がある。私は初診から六ヶ月以内に転院していたのでそれについても医師に確認した。何はともあれまずは医師に申請したい旨を伝えること。私の場合は診断書発行を頼んでから実際に受け取るまで二週間、金額は5400円かかった。時間も金もかかるので早めに相談するとよい。)

手帳に関しては病院で貰った冊子と市役所のサイトで大きな違いは無かった。市役所のサイトの記述に疑問点は無かったので問合せはしなかった。

 

自立支援医療費制度の申請に必要な物

手帳同様の手順で準備をした。準備物を以下に並べる。この制度については市役所のサイトにほとんど載っていなかった(必要な物がわからなかった)ため、県の精神保健福祉センターのサイトを参照した。

  • 申請書(役所にある。行って書く)
  • 保険証(申請する人のもの、申請する人と同一保険に加入している家族全員のもの。私は国保で、同一保険に加入している両親と兄弟の物を持って行った。兄弟は遠方に暮らしていたのでiPhoneのメモ帳の機能でスキャンしてPDFにして送ってもらったものを市役所行く途中のコンビニで印刷した)
  • 医師による診断書(手帳同様に必ず医師に相談すること)
  • 所得、市町村民税の納税状況が確認できる書類(証明書等が要る。私は前年度は学生、今年度は転入してきた&無職などで所得なし。実家暮らしのためこの辺の書類は親に話して用意してもらった。後で述べるが用意してもらった書類は結局要らなかった)
  • 身分証(運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等。私は以前にも書いた小型特殊自動車の免許証を持って行った)
  • マイナンバーがわかる物(マイナンバーカードかマイナンバー通知カード)病院で貰った冊子には書いてあったが県の精神保健福祉センターには書いてなかった。私は実家を離れていた時期に実家に通知カードが届いて、ずっと母に管理を任せていた。結果的になくても申請できた。

 免許証とっておいてマジでよかった。

echizenkan.hatenablog.com

 

申請を決意してから準備にかかった時間は二週間である。これは診断書の発行にかかった時間で、その他の物はすぐ準備出来た。

実際に申請した時のこと

上記の準備物を持って市役所に行った。母に税関係の書類を用意してもらい私と母の二人で窓口に行った。市役所に入ってすぐ案内の職員に病院で貰った冊子の表紙を見せて「これとこれ(手帳と医療制度)の申請をしたいんですけど」と話したらその窓口に案内してくれた。

 

窓口で実際にやったことは書類の提出とひたすら印鑑印鑑印鑑印鑑だった。手帳の申請はスムーズにできたのだが、医療制度の方がちょっとめんどくさかった。そのめんどくさかった点(事前調べ、想定と違ったところ)を以下に並べる。

  • 保険証→私(申請者)以外のは要らなかった。私と同一保険に加入している両親と兄弟のぶんは持って行ったが提示は求められなかった。ただし、両親と兄弟の名前を紙に書かされてそれぞれの名前の脇に押印を求められた。全部私の印鑑でいいのかよ。ハンコってやつは…。
  • 市町村民税について→母に書類を一任したが母は市県民税の書類を持ってきた。窓口の人にそれを伝えたところ税の担当者と連携して納税状況を調べてもらった。書類を間違えずに持っていけばもっと早く済んだんだろう。私は今年度、実家のある市に転入してきた。大学生の間は一人暮らしで、暮らしていたところに住所を移していた。そのため課税状況の確認に時間がかかったようだ。課税状況を調べていいよという同意書に署名と印鑑を求められた。親や配偶者の扶養に入っている場合はそれを伝えればスムーズだと思う。
  • マイナンバーについて→母が私のマイナンバー通知カードを忘れた。これを窓口の人に伝えた。「じゃあ大丈夫ですよ」と言われた。必要だけど市役所側で調べたり対応できるから大丈夫なのか、そもそも申請に必要ないから大丈夫なのかは分からない。まあ大丈夫なんだろう。
  • 薬局について→医療費制度は制度が適用されるのが病院一つと薬局二つまでである。私は病院最寄りの薬局を申請したのだが、その薬局は全国にある。私は支店名を書かずに申請してしまい、支店名も知らなかったので、その場でスマホで調べ窓口の人に伝えた。制度が適用される病院、薬局は自治体によって指定されているので事前に確認しておくこと。

以上いろいろプチハプニングはあったが手帳も医療制度も申請できた。申請後に制度の仕組みや更新の時期、手続き、手帳交付にかかる時間、手帳を受け取る時の注意点を説明された。かかった時間は三十分程だった。市役所が空いていて、行ってすぐ手続きを始められたので早く済んだ。準備が完璧だったらもっと早く済んだかもしれない。

 

手帳は申請から交付まで約二ヶ月かかると言われた。もうしばらく待つ。医療費制度は申請したその日から使える。市役所で申請書の控えをもらって、それを病院と薬局で提示すれば一割負担料金で済む。もちろん申請書に書いた病院と薬局に限る。

申請してみて思ったこと

達成感だった。年金とか税とか雇用とか賃金とか"普通"に生きるよりも面倒くさいことになるかもしれないと思ったけど、申請した達成感の方が大きかった。母の協力もあったが、面倒くさい事務手続きを達成できたのが嬉しかった。この先の面倒くささとしては、手帳も医療費制度も有効期限があること。手帳は二年、医療費制度は一年だ。そんで二年に一回は診断書が要る。クソーーーーーーー。金!

つまり、一年後に医療費制度が期限切れになる。この時は診断書は要らない。二年後に手帳と医療費制度が両方期限切れになる。この時は診断書が要る。ハー疲れるね。

それと、これは市役所に限らずだけど面倒くさかった。とにかく印鑑印鑑印鑑印鑑印鑑。もうメタクソにハンコ押した。2019年なのにハンコこんなに押すの?ってくらい。複写式の書類、複写の枚数分ハンコ押した。何のための複写なの?印鑑はペンと違って複写されないのでペラペラ紙めくってポン、めくってポン、疲れちゃうー!私のハンコを私以外の家族の印として押したのマジで象牙とインクの無駄じゃない?ハンコとか、コンマ1秒で物を失くす私には無駄なプレッシャーだよ。

それから元号!以前に市の図書館で利用登録の書類に良かれと思って生年月日を西暦で書いたら係の人に和暦で訂正された。これを思い出して申請書類の日付を令和で書いたら窓口の人に西暦で直された。もう和暦と西暦のミックスやめて〜!西暦で統一!ハンコ押させないで!

あと身分証!保険証以外の身分証を求められて私は小型特殊自動車の免許証を提示して、それでOKだった。でも運転免許証もパスポートもマイナンバーカード(通知カード)も持ってなかったら何を提示すればいいんだろう。公共料金の明細?私は有効な免許証とパスポートがあったけど、持ってない人だって絶対いるだろう。運転免許証もパスポートも取得に時間もお金もかかる。持ってない人、取れない人もいるんじゃないかな。

 

※医療費制度は申請から数日後に使ってみた。病院と薬局で申請書の控えを提示した。安くなった。今まで病院と薬局で約4200円かかったのが、制度適用で約1200円になった。ありがとー!